
コア・ユニット紹介
免疫系を中心とした多細胞間ネットワークに基づいた
病態理解と疾患制御
研究分野:免疫学 実験病理学 骨代謝学 腫瘍学
キーワード:免疫 臓器連関 がん 間葉系細胞 炎症
免疫系は、多細胞生物が数多の外的異物に晒されながら生きていくために身につけた、必須の生体防御システムです。しかし免疫応答は暴走すると慢性的な炎症を起こし、また自己もどきとなったがん細胞は攻撃できないなど、免疫系の制御は常に完璧ではありません。また免疫系は骨格系、神経系、循環器系、消化器系など多岐にわたり臓器連環の中心的役割を担います。各組織では、免疫細胞は組織を構成する上皮細胞や線維芽細胞、実質細胞、血管などと複雑に相互作用することで病態を築きます。特に骨髄は造血幹細胞の維持・分化の場であり、私どもはこれまで骨と免疫細胞との病的な相互作用が様々な骨関節疾患の病態を導くことを明らかにしてきました。本研究ユニットでは、免疫系を中心とした多細胞間ネットワークに着目し、異分野融合研究を展開することで、炎症疾患、運動器疾患、がん、生活習慣病など様々な疾患背景に潜む免疫系の関与を明らかにし、革新的医療技術の創出に繋げることを目指しています。