
コア・ユニット紹介
がんの悪性進展に関わる新規分子標的の探索・機能解析とその治療への応用
研究分野:腫瘍生物学 分子生物学
キーワード:がん転移 薬剤耐性 細胞内情報伝達 エピジェネティクス 分子標的治療
▲ がんの悪性進展を阻止するがん分子標的の探索
近年, 多くの分子標的薬が新しい抗がん剤として登場し, がん治療に大きく貢献しています。しかし, 薬剤耐性など新たな問題も提起されています。薬剤耐性, がん幹細胞性維持, 浸潤・転移の制御をつかさどる標的分子の同定が, 次世代の分子標的薬の開発につながります。
がんの転移,再発,薬剤耐性などは,がんの克服を目標とする基礎研究の最重要課題です。本研究ユニットでは,こうしたがんの悪性進展を誘導するがん細胞の特性(幹細胞的特性,シグナル伝達経路異常,代謝特性,がん微小環境特性,エピジェネティクスなど)を分子レベルで解明することを目的とします。そのうえで,悪性進展を阻止するための鍵となる分子標的を同定して,臨床応用を視野に入れた新しい分子標的治療戦略を開発することを目指します。また,情報生物学,創薬科学,代謝生物学,構造生物学など,異なる研究分野との連携を強化することによって,異分野融合による新たな研究の切り口を創成し,世界を主導するがん研究の推進を目指します。さらに,本研究ユニット研究者の多様な専門性や豊富な国際経験に根ざした独創的な発想を生かして,新たな研究分野を開拓できる若手研究者の育成を図ります。