コア・ユニット紹介
個体老化制御機構の解明とそれを基盤とした革新的な健康寿命延伸法の創出
研究分野:老化生物学 老化医科学
キーワード:老化 健康寿命 臓器連関 細胞老化 細胞記憶
細胞レベルでの老化『細胞老化』の特徴を示す細胞が加齢過程で様々な組織・臓器に認められることや、その老化細胞が分泌する物質『SASP因子』ががんを含めた加齢性疾患の発症・病態進行に重要であることが明らかになりつつあります。一方、最新の研究では、細胞老化が代謝・神経・免疫・血管といった生体統合システムに異常を引き起こし、臓器連関の破綻に関与することも示唆されていますが、細胞老化による老化制御機構・臓器連関異常の理解は依然として限定的です。そこで本研究ユニットでは、細胞老化を核に、エピゲノム、ナノ生命科学、マルチオミクス、幹細胞生物学、代謝、免疫、疾患生物学など、分子から個体研究まで多階層にわたるアプローチを展開することで老化の基本原理を解明するとともに、老化細胞の選択的な除去・エピゲノム変換による細胞若返りなどといった革新的な健康寿命延伸法の開発を目指します。これらの研究を通じて、多分野融合による独創的な研究発想を有するとともに,健康・福祉・医療から、社会経済の課題解決、社会保障制度維持といった多様な問題にアプローチできる未来知・総合知創出を支える人材の育成を図ります。